《神話コラム》「おもしろい」「たのしい」の語源は岩戸開きの神話から!?

現代でもよく使う言葉「おもしろい」「たのしい」の語源をご存知だろうか?
実は1300年以上の昔に記された神話にその語源があるのだ。

荒神神楽の演目では「岩戸開き」とされる有名な神話では、スサノオノミコトが高天原で乱暴狼藉を働いたことで、天照大神は岩戸に閉じこもり隠れてしまう。
太陽神が隠れたことで天地世界は闇に閉ざされ、八百万の神々は会議をして対策を協議する。

高天原の智慧袋である思兼神(おもいかねのかみ)は、岩戸の前に神殿を組み宴をして、その騒ぎが気になって覗き見た天照大神の手を掴んで引っ張り出すという謀を授けた。

岩戸の前に神殿が組まれ、天小屋根命と天太玉命が祝詞を唱え、天細女命(あめのうずめのみこと)が舞い踊ると、果たして天照大神は岩戸を開けて覗き見た。
そこを強力の神である手力男命(たぢからおのみこと)が手を掴んで引っ張り出し、天地世界に光が戻るのだ。

そこで諸神が唱える秘文(ひもん)が以下のようなものである。

”あなおもしろ
あなたのし
あなさやけ
おけおけ ”

これは荒神神楽の神能「岩戸開き」でも唱えられている。

あなとは最大にとか最上級という意味である。

「おもしろ」は、岩戸が開いて光が戻ったことで、神々の顔が白く照らされ喜びに輝いた様子を意味している。
だから、現代でも「面白(おもしろ)い」というのだ。

「たのし」とは、手を伸ばし舞い踊って喜ぶ様子を意味している。
手を伸ばし→手伸し→たのしい、こういうことなのだ。
実際、楽しい様子を表現してみてくれと言うと、多くの人は手を伸ばして楽しさを表現すると思うので、みなさんもやってみてほしい。

このように「おもしろい」「たのしい」は、天照大神が出てきて暗闇が明るく照らされた喜びにはじまっている。

世界で一番長く続いている日本国は、その言葉の語源も太古の神話に由来したものが多いのである。

※参考文献
古事記、先代旧事本記、備中神楽の研究

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