商談がまとまった際や建築現場の竣工式、会合や打ち上げなどの最後に用いられる一本締めは、手打ち・手締めとして、拍手を打って約束を交わすという意味を持っています。
この起源を知っていますか?
実は神話の時代に遡るのです。
日本最初の歴史書「古事記」に手打ちの起源が!?
日本最初の歴史書とされる古事記に、国譲り神話があります。
天照大神の勅使が天下り、国作りの大神である大国主の命に国を譲れと迫ります。
大国主命は御子神である事代主命にその返答を委ねます。
事代主命は「かしこし、この国は天津神に奉り給え」と直ちに了承し「天逆手(あめのむかえで)」を打ったとあります。
これが手打ち・手締め、一本締めの起源となるわけです。
つまり、事代主命が一本締めの創始者なのです。
この故事により、事代主命がゑびす様として「商売繁盛の神様」と崇敬される所以のひとつとなっているのです。
写真:下蚊屋荒神神楽保存会明神社「国譲り」稲背脛命と両神